ほむら

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私が彼と長い付き合いになり、共に暮らすようになっても、お互いの気持ちは変わることなく愛し合っていた。二人きりの時にはくっついて過ごしていることがほとんどで、この時間を私は尊いものだと思っている。

「あなたのこと大好きだよ」
「俺も大好きです。ずっとこうしていたいですね」

お互いに抱きしめ合いながら、こうして愛を囁き続ける。愛し合う私たち二人を妨げるものは何もない。まるで楽園にいるような、幸せでたまらない空間にずっと居たいと願いさえする。

「ほんと、ずっとこうして居られたらいいのに…」

しかし、時間とは有限なもので、仕事とか用事となるとそのために動かないといけない。ずっとこうしていられないのは分かっているが、一時的にでも離れるのは少し寂しく感じる。そのせいなのか、私の口からそんな言葉が出てしまった。

「大丈夫ですよ。いつでもこうしてあげられますから。それに、この時くらいはつらい事は忘れていいと思いますよ?」

彼は優しく微笑みながら、私の頭を撫でて言った。私の心を見透かしたような言葉に、私は驚きつつも安心した。嬉しい時には共に喜んでくれて、つらい時や悲しい時は慰めてくれる彼の存在こそ、私にとって楽園の一部なのかもしれない。

テーマ「楽園」

4/30/2024, 10:56:26 AM