色々好きとか嫌とか詰め込み

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誰かの嫉妬に憎悪が孕んだ言の葉は紙飛行機に挟まれて
雨の冷たい空気を乗せて
私の背を目掛け飛んでくる
ちくちく、ずきずき
背に刺さる
『でも今日の私はいつもとは違うのよ』って一人いたずらげに笑って、少し傘を背に傾け大した防御にもならない自己防衛を試みる
だんだんと雨音が大きな音たてて私の耳を塞いでくれる
だんだんと雨粒が大きくなって紙飛行機が届かぬよう打ち落としてくれる
濁った水溜りにオーダーメイド製の革靴がリズムよく飛び込む
傘の中の自分の顔なんて分からない
傘深くさしてれば顔なんてあまり見えないでしょう?
傘の中で私は口遊む
雨音に掻き消されてしまうよな小さな歌声
もう全部やめちゃいたいなんて弱音零すのは傘の中だけ。
傘の中でひっそりこっそり。
雨と混じって跡形もなく流れるように。

6/3/2025, 12:46:31 AM