それはいつか、燻る私を焼いた光
まだか弱い残滓を覆う
信じて差し出される掌の熱
吹けば消える幻を描いて
殻を与えて閉じ込めた
あなたは船のようだった
隠す腕を振り解く
何度も顔を露わにさせる
恨めば良い、激情が背を押すならば
今は立ち上がり垂れ流せ
血も涙も越えて、あなたは輝く標となる
長い航海もやがて終わるだろう
色彩を取り戻した空の下
あなたは砂漠の片隅で、紛れる一つの粒となる
私の記憶を載せた船は
遠く遠く、彼方へ旅立つ
刻まれた光を忘れない
あなたのことを、ずっと、ずっと
(星)
3/11/2025, 10:35:04 AM