窓の外は、外に出るにはあまりにも恐ろしい色をしていた。しかし一体私はこれがどんな色だったら、外に出るのを許しただろうか。果てない青が広がっていたとしても、日差しが私を見透かしていたとしても、私はすっかり負けてしまって、きっとこの世界から出なかっただろう。この雨で、全て流れて、全て壊れて、気付かぬ間に、私も流れてしまえばいいのに。気がついたらこんな思いが巡り、そしてまた私をここに引き止める。「梅雨」
6/1/2023, 12:45:15 PM