私には、見えなかった。彼女の顔も、姿も、心も、何もかも。本当の彼女を、私は見つけ出せなかった。眼球に突き刺さる眩しさだけが、私の記憶に残っていた。あれほど眩しかった彼女を、もう誰も覚えていない。私の心の中にさえ。私の心だって、逆光のように、見えないのだ。# 逆光
1/25/2023, 2:40:38 AM