列車に乗って。
旅に出たい時ってある。異国の地に赴き、思うままに流れて、未知の体験をしてみたい。
僕は時々、沈む様に寝る時がある。それは、疲れている時だったり、ストレスが溜まってたり、ただ単に眠い時なのかもしれない。そして、決まって妄想する。自分には無い完璧な妄想。理想。
私はいつも悩みを解決できずに、クヨクヨと起き上がっては転びに行く。あれ程誓った警告を、いとも簡単というように飛び越え、忘却したままに失言をする。あぁまた言ってしまった。思い描いた自分なんて、産まれてこの方会った事がない。
いっそ旅に出て、生まれ変わって、一から初めてみようじゃないかと、思わなくもない。
言葉の伝わらない、食も違う、服装も習慣も、礼儀作法なんてのもまるっきり違う場所。全く違う世界へ行って、自分は何がしたいのか。
少し、ほんの少し、思ってたのと違う。たったこれだけ、本当にちょっと違うだけで、もう別世界だって思う時もあるのに。
歪みがあればそれだけ躓く。その溝に、谷に、海峡に。でも時たま、そこに橋をかけて、電線を通し、列車を走らせ、そして乗車を試みる。
案外それだけで、国境だって越えられてしまう。
それにまだ、この勇気だけは落としていない。
2/29/2024, 2:39:43 PM