スピラ

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「また会いましょう……」 
そんな言葉を言わないで欲しかった……
ずっと一緒にいれると信じていたのに…
そう疑わなかったのに……
世界は残酷だ…

人の出会いは"一期一会"…
また会える確率なんてないんだよ。
君はわかってるの……
「僕を一人にしないで……」
そんな言葉は動かない彼女には届かない……
あの日から僕の時間は止まったままだ…
そして僕はそのまま一生を終えた……



学校では一つの噂が流れていた……
「ねぇ、知ってる?学校の近くにある大きな桜がある
神社。夜になると人影があるんだって……」
「えっ……そうなの怖〜。」
そんな噂が流れていました……
『人影……?もしかして…』
生徒たちを見守っていた私は何故かそこに
おもむいていた……
この神社の大きな桜は花が咲かないと有名だった。
なんとなく理由は私にはわかるけど……
なんで、わかるか?
それはこの桜は私にとって思い出の場所だから…
そうあの時からの………
しばらく歩くと人影が見える。
やっぱりそうだ。毎日見ていた姿だった…
あれからもう何百年経っていると思ってるんだろう……
それなのに彼はそこに立っていた…
私は後ろから声をかける……
『また会いましょう!!』
そう言うと彼はこっちを見る……
そして私を抱きしめた。
「やっと……会えた。」
『また、会いましょうって約束したでしょ?』
「うん……。でもやっぱり会えないかもとか
思ってたらここから動けなくなってたんだ(笑)」
『そっか……ごめんね。』
私が謝ると彼は嬉しそうに言った
「ううん。大丈夫だよ。会えたから……」
『でも、やっぱりごめん。あの時私
君よりも先に死んだから…』
そう言うと彼は頭をなでながら言った。
「それは仕方ないよ。また会えたから気にしないで笑」
『強くなったね……私が死んだ時めちゃくちゃ
泣いてたのに……』
「それは、強くもなるよ。あれからもう百年以上
立ってるんだから……」
『そっか…じゃあそろそろあっちの世界にいく?』
「そうだね。そろそろこの子も咲きたいだろうし…」
そう言って彼は桜の木にふれる。
「また、会おうな……」

そうして桜の木が咲き乱れる。
すると二人の影が消えた……


[また会いましょう…]
それは
"約束の言葉"




11/13/2023, 1:59:11 PM