「まって」手を満点の星々に重ねた。こんな風に、独りで涙流してたとき、そっとこの手を握ってくれたあの人。初めて人と一緒にご飯を食べて、初めて人と一緒にお風呂に入った。殴られずに人と過ごせることは、こんなにも幸せなのかと感動した。何処へいても、何をしてても、この伸ばした手を必ず見つけ、握ってくれた。僕はそんな人に恩返し一つ出来ずに、輝く星になった貴方を見上げるしかない。ねぇ、この手を握り返してよ、あのときのように。【#143】
5/18/2025, 1:19:11 PM