はらりはらりと音もなく、雪のように舞う白い灰。
元の姿がわからないほど崩れ落ちた建造物だった物たち。それをチロチロと舌舐めずりするかのごとく、燻る炎が揺らめく。
壊れていく音はする、だけどその音すらもやがて私の身体に吸収されて聞こえなくなっていく。
全ては無に帰り、何も無くなっていた。
「また失敗だ……」
溜息とともにこぼれ落ちた言葉も、静かな闇のなかに消えていく。
もうどれほど繰り返しているのかわからないほど、辟易としてしまうが、これが私の仕事である。
生物たちをただ生かすだけなんて、簡単だとおもっていた。
若かりし頃の自分に今の現状を見せてやりたい。
自分も父母のように出来るとおもっていた、いとも容易く。
しかし、現実はこのありさまである――。
少しは私も何かを得て、成長しているのだろうか。
返ってくるはずもない、空虚な問にいつか答えを聞きたい。
そのためにも私が私であり続けるために、私の仕事を成すだけである。
もう同じ過ちはもう繰り返さない――。
「ゆっくりでよいから芽吹いておくれ、愛しい可愛い我が子たちよ……」
暗闇の中で無数の渦巻く光の粒たちに、優しく静かに息を吹きかける。
――夜の帳が下りた世界、そして再び目を覚ます――
【静かな終わり】
12/29/2025, 4:49:38 PM