青年は街へ訪れた。
しかし美しくはなかった。
青年はまず市庁舎を訪れた。
「階段が動くとは気持ちが悪い。
それに無意味な装飾だらけだ。」
次は市場を訪れた。
「外国産のチーズだとかワインとかばかりで
地元の物がないじゃないか。」
青年は気に入らなかった。
街にあるほとんど全てのものを。
最後に街の広場を訪れる。
すると
着飾った裕福そうな男が演説をしているのである。
「この街はまさに文化人の為に作られたようなものだ。特に市庁舎。あれこそ真の芸術だ。
そこの若いの、どう思う?」
「先程訪れましたが、本当に素晴らしかった。
仰る通り真の芸術です。」
青年はそう答えた。
1/29/2026, 9:39:05 AM