凍える指先
今日も寒い。
雪がちらついている。
雪女でも現れそう。
これから、しんしんと雪は、積もるだろう。
おたの申します。
玄関の方から、物音がして、
雪で、難渋しております。
と、見たらこれまた、綺麗な色白の女性が寒そうに
立っていた。
僕は、こんなに綺麗な女性を見たことがなかったので、
つい手を取って、暖炉の方に案内した。
美人に弱いなあと思いながら、
どこから、来なさすった。
娘は、東京からだと言い、親戚を頼ってきたけども、
雪で、迷ったと。
冷たい指先だな、まるで、凍える指先のようじゃないか。
僕は、奥にいる、母に声をかけた。
あらまあ、こんな日に人が尋ねてくるなんて。
と、びっくり。
母もそのとき、僕と同じことを思った。
この女性は、雪女かな。とね。
僕たち親子は、彼女をたいそうもてなした。
月日は、経ち。
いつの間にか、僕たちは、夫婦になっており。
子宝にも恵まれて、幸せになりました。
新たな雪女伝説になりそうだと、密かに思うのでした。
つづく
にゃんざぶろう
12/9/2025, 10:19:22 AM