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12月31日深夜、年末年始特有の変なテンションで僕は、初日の出を見に港へ行こうと思い立ち、ギーギーとうるさい母のママチャリを、家族を起こさないように慎重に漕ぎ出した。
少し、家から離れるとここがチャンスだとばかりに立ちこぎで、思いっきり漕ぎ出す。
家から、港までだいたい1時間。日の出まであと、45分ほどだが、急いで行けば大丈夫間に合うはずだ。
母にバレると、子どもが、深夜に出歩くな。だとか、言われて年始からなんだか、縁起が悪い、なんとしても、母が起きるであろう2時間後の6時には戻らなくてはならない。
口の中に石炭でも焚べたのか、というぐらい白い煙を吐き出しながら右左と体重をかけて、グングン進んで行く。
畑の間の道を通ると、ギーギーというママチャリの音に対して、カエルの鳴き声がやかましく追いかけてくる。
本物のカエルの歌は煩わしく、聴けたものでは無いな。
こんなに寒くても、カエルはまだいるんだ。
地球温暖化って思っているよりもずっと進んでいるのかも知れない。などと物思いにふけながら、空を見上げる。
空には満天の星。その1つが、ママチャリのスピードのせいか流れ星に見える。
流れ星は僕とほぼ並行に飛んでいる。
ヨシ!僕は気合いをいれると、流れ星を後方に置き去りにした。
港まであと、少しの丘までやって来た、ここを越えたら港はもうすぐだ。
その時、さっきの流れ星が僕を追い越していった。
追い抜かれた僕は、流れ星を見つめる。
流れ星は、港の向こう先の小さな島に落ちていった。
瞬間、けたたましい音とともに今まで見たどの明かりよりも明るい光とどの熱さよりも熱い熱風が僕にぶつかってきた。

1月1日、ある地方の島に一機のミサイルが着弾。後に政府は、これを隣国の軍事演習だと発表。隣国に抗議をするも隣国は、これを否定。これに対して、友好国や隣国周辺の国々を巻き込む形で、隣国に対して宣戦布告。
これに隣国は、猛反発。
第三次世界大戦の始まりとなった。

1/4/2026, 6:21:55 AM