YOU

Open App

ひとりきり 台風が過ぎ去って です。

ひとりきり

キミを家に送って、今は家にひとりきり。
さっきまでキミと話して笑って、楽しかった時間が嘘みたいに、シーンと静まり返っている。
「何か見るか」
静けさに耐えられず、テレビをつけてみるけれど、ひとりきりだと、何を見ても面白くない。
「キミと付き合う前は、これが普通だったのにな」
ひとりきりでいることの淋しさ。キミがいなければ、知ることはなかったかもしれない。
「でもきっと、ひとりきりの淋しさを知ることも、キミへの想いを強くするのに必要な時間なのかもしれない」
そう考え、ひとりきりの時間を過ごすのだった。


台風が過ぎ去って

台風が過ぎ去って、気持ちの良い青空が広がっている。
「台風一過。だね」
少し、風の強さは残っているものの、昨日の雨風が嘘のように、太陽がキラキラと輝いている。
「嘘だったら、良かったのになぁ」
風に吹かれて飛んできた、ゴミや葉が庭のあちこちに散らばっている。
「掃除、しなきゃ」
庭の現状にため息を吐きながら、ゴミ拾いを始めたのだった。

9/13/2025, 8:02:40 AM