【目が覚めるまでに】
何度も命を亡くす夢を見ていた
歪んだ視界越しに潰れた自分を幾度となく見下ろした
物心がつく前からかけられた
呪いの言葉が蝕んで見せる風景
結末がわかっている夢でも現実よりよっぽど幸せだった
いつからかそばに居てくれた安息をくれるウタ
意識を失う間際に手から伝うその体温に
どれだけ救われることか
カタチを持たないきみに触れられる唯一の時間
僕を何度も貶める人間がひしめきあう現実に
この時間以上の幸せがあるのなら教えてよ
僕の目が覚めるまでに
もう居ないはずの僕が今日も誰かに殺される前に
2024-08-03
8/3/2024, 1:14:24 PM