なつめぐ

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『幼少期の悪夢』



「ここは…?」

目を覚ますと、そこは遊園地だった。ただ、人ひとりっ子いないしアトラクションも寂れていた。でも…どこか見覚えがある。いつ、誰と見たのかは思い出せない。
突っ立っていても仕方がない。誰かいないか探そう。
そう思い足を踏み出した所で、誰かが泣いているような声が聞こえた。辺りを見渡してみると、遠くの方に小さな女の子がいた。あの子が泣いているらしい。

「大丈夫?」

近寄って声をかけてみる。女の子はぬいぐるみを強く胸に抱きながら、ゆっくりと顔を上げた。その顔を見て、驚きで声が詰まる。女の子は……小さい頃の自分だった。

「パパとママがいないの…お姉ちゃん知ってる?」

女の子…小さい頃の自分が問いかけてくるが、何も答えられない。喉になにか詰まっているように、「…ぁ」とか「ぅ…」とかなど小さな声しか出ない。

「お姉ちゃん?」

何も言わない私に、目の前の自分が首を傾げる。そのまま何も言えずにいると、興味を無くしたように「パパとママ、どこに行っちゃったんだろう……」と何処かに歩いてしまって行った。
小さい自分が歩く度に影も一緒に揺れる。その影から目が離せずにいると、いきなり影が大きくなり目と手が生えた。その目と目が合うと、影が勢いよくこちらに向かってきて、私を飲み込んだ。


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「はっ!」

勢いよく目を開ける。見慣れた天井が目に入った。息が乱れていて、汗もびっしょりだ。
今のは夢だったのか……
そう安心していると、パタッと音がして何かが落ちた。体を起こして、それを拾う。それはぬいぐるみだった。…ちょうど、今見た夢の中の自分が持っていたものと同じの。
夢の中の自分と同じようにぬいぐるみを胸にだく。

「早く…早く助けてよ……」




【夢を見てたい】

1/14/2026, 7:59:51 AM