雨のしたたる窓辺で頬杖をついて、通りすがる色を数えた。昼下がりにしては暗く、行き交う色も滲みながらくすんで見えた。
夏の温度を忘れきれない、秋の始まり。湿度が加わるとまだ暑い。でも冷房をつけるにも躊躇われる。なんとも言えない気持ちで向こう側を眺める。
最近はオーロラ系と透け感のあるデザインが増えた。どちらも好きなテイスト。
ぼんやりと数えては特に意味を持たない時間に満たされる。
ピピピ、と無機質に響くアラームが現実側から呼んでいる。億劫に思いながらもデスク前のイスに座り直し、また発光する四角い窓を覗いた。
熱の冷めたデザインと絡まる湿気、それから低気圧。意欲の欠片もない現状とまただらりと向き合うのだ。
〉窓から見える景色
9/25/2022, 10:18:58 AM