嵐のような人だった。
急に私の前に現れて、あまり動かない私の心を大きく揺さぶった。
彼女と紡ぐ物語は、私の感情が生きているような気さえしていた。本当に幸せな時間だった。
彼女はずっと私のそばにいると言った。
私はいつか終わってしまうだろうと言った。
彼女はそれでも笑っていた。
ある日、私には居場所ができた。
大切な仲間ができて、色んな経験を積んだ。
彼女のことは忘れていた。
そして長い時が流れた。
私はふと彼女のことを思い出した。
今にして思えば花の散るような一時の関わりだった。
それでも私は彼女を忘れられなかった。
でも、もうどこを探しても彼女はいなかった。
誰もが彼女の居場所を知らないと言った。
そして皆が口を揃えて言った。
「嵐のような人だった」と。
ねえ、私はずっと貴方を忘れられなくて、過去になりかけている貴方の面影を見ている。
ずっと探しているから。
風とともに去った、貴方の軌跡を追って。
5/2/2025, 3:35:49 AM