最後の声
いつの間にか二人でいる時間は減った。
いつの間にか四人でいる時間が増えた。
それでいい。楽しいのは変わらない。
外の声は、二人を切望しているようだったが多忙や盛り上がりを理由として誰かが欠けたら日を改めたり、三人であったり二人きりではなくて。
久し振りに始めたテニスだって、別の人間がいる。
距離を取られている訳ではなく、談笑するのは普通に出来ているからそれを言い訳のように自分に言い聞かせた。
(まだ、大丈夫)
(だって)
今日だって、うちに集まって撮る予定は組んでいる。
ちゃんと誘えば来てくれる。
あの頃とは違う楽しさが確かにそこにあるのに。
(どうして俺とは二人きりで撮ってくれないの)
その声は、何とか飲み込んで、消えた。
6/26/2025, 1:38:10 PM