これからも、ずっと君を見ていたい。
これからも、ずっと君と話してたい。
これからも、ずっと君と笑ってたい。
これからも、ずっと君を支えてたい。
これからも、ずっと君を応援してたい。
これからも、ずっと君と隣合っていたい。
これからも、ずっと手を伸ばせば触れられる距離で。
これは決して色恋の滲む感情では無い。恋愛では無く友愛であり親愛であり敬愛である。君は私の親友で相棒で憧れで。心の底から大好きだけれど、致命的に恋じゃない。
「なぁ……俺、これからもずっとお前と居たい」
道が重なる最後の日、桜舞う中で君は言う。
「……そんなの私だって一緒に居たいよ」
「じゃあ俺ら付き合うか」
「何言ってんの、私ら別に恋してない、よね……?」
「まぁ、そうだな?でも一番手っ取り早く一緒に居られるじゃん」
飄々と言ってのける君に呆れる私。今日で終わりを迎える今までの日常。
「それに。お互い恋は無いけど愛はある、だろ?」
嗚呼、あぁ、君はなんて事を。
してやったりと笑う君にムカついて、力一杯その背を叩いてやった。
「しょうがないから、親愛なる私が付き合ってあげる!」
「いってぇな、こんにゃろ!……格好良くなる俺に惚れんじゃねーぞ?」
「そっちこそ綺麗になる私に惚れないでよね!」
ふっ、あはは。顔を見合わせ笑い合う。君と私はこれからもずっと一緒らしい。
今日終わらなかった日常はこれから先もずっとずっと続いてく。
2024.04.08夜『これからも、ずっと』♯2
4/8/2024, 11:31:48 AM