日付けが変わる頃皆んなが寝静まって日常の空気が、冷め切ったリビングでひとり丸まって少し泣く。風呂に湯を溜めながらまた、すこし痩せた身体をぼんやりと眺め身体中にある、新しい傷やもう痕になってしまった古傷を撫でる。今はもう、夢を見ることがない。ただ、皆んなの夢が醒める前に…私は、今日も自分の身体に刃物を這わせる。そうして、朝が来る前に痛みと共に少しの眠りにつく。ごめんなさいとおやすみを繰り返して。【お題:夢が醒める前に】
3/20/2023, 4:00:54 PM