愛颯らのね

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今日は流れ星が見える。

そう知った時の君の横顔は、弾けるような笑顔だった。

その日の夜は、当たり前のように近くの裏山に連れていかれた。

そこには、消して多くは無いものの数組の人たちがいた。

嬉しそうな、でも少しなにかに怯えるような。
そんな君を横目に僕は周りの人を見た。

あの家族はきっと、初めて流れ星を見に来たのだろう。

僕たちと同じくらいの年齢の女子数人組は、イケメン彼氏ができますようにとでも願ったのだろう。
1番ギャーギャー騒いでいて、正直うるさい。

あそこのカップルは、一生一緒にいられますようにって感じかな。

そんな中、君だけはまるで別世界にいるような雰囲気を出している。

流れる流れ星にはしゃぐのかと思っていたが、君は両手をきつく繋ぎ、胸の前に合わせていた。
長くてきれいな髪が風になびいている。

あぁ、そんなことしないでくれよ。

信じたくない未来が現実になりそうな気がしてしまい、
僕まで少し怖くなる。

恐怖に怯える僕は、柄にもなく君の横に行き、同じように手を合わせ願ってみる。

どうか、もう少し、もう少しだけ、

彼女の心臓が正常に動いてくれますように。

4/25/2024, 2:32:15 PM