自分の思いは一生届かないと思っていた。赤く頬を染めて笑う君の背中ばかり見つめては、いつも自分を誤魔化してきた。君の視線の先に嫉妬して、噛みついて。笑顔の君が見たいのに泣かせて、矛盾してばかり自分に何度も嫌になった。けど今の君は後ろを向いて涙を流している。俯いた視線を上げれば、自分と目が合う。ああ、ズルいな。君が振り向いてくれた今、どうしようもなく期待してしまう。《一筋の光》
11/5/2023, 10:59:45 PM