towa_noburu

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「明日を歌うと書いて、明日歌(あすか)。どんな日が来ても明日を歌うように生きてほしいそんな願いを込めたんだよね、きっと。実に良い名前だ。」
昼休みの時間に私がおにぎりを食べている時だ。目の前でまじまじと見つめられ、そんなことを言われたものだから思わずご飯粒を吹き出しかけた。
「どしたん?急に。」私はむせながら、聞き返す。
「私は美しい影と書いて美影(みかげ)。貴方の歩む日々が美しい影となって連なりますように。そんな願いを込めたんだって、親が昔言ってた。」
美影はそう言いながら、遠くを見つめた。
「へーいい話じゃん。」
「そうかな?なんか厨二っぽくない?」
美影は不満そうだ。
「歩いてくとさ、必ず影ができるでしょ?毎日毎日振り返ったら必ず影がついてくる。でも、振り返らなきゃ、その美しさには気がつけない。それって素敵じゃないか。」
私はにっこり笑った。本心だ。
美影は少し驚いて、どう反応していいかわからないような…照れた表情をした。
私は続ける。
「つまりはさ、明日を歌いながら歩いて、時折美しい影を振り返りながら生きてけたら、人生きっと最強だよね。」
「何それ。私達2人の名前の由来足したらって事?変なの。」
「え、今名言だと思ったのに。」
私と美影は笑い合った。

あれから、何年過ぎたかな。
わからないぐらい時間がたったけど、
変わらず彼女との友情は続いている。
奇跡のような、運命のような友情に乾杯!

1/20/2025, 10:54:25 AM