君が泣いていた
メイクが崩れているのも気にせず、ぼろぼろと
大粒の雨のように溢れて、薄い桃色になって落ちる
街灯に照らされる横顔がとても綺麗で
理由も聞かずにただ横顔を見つめていた
ファンデーションが流れる
サラサラと君の素顔が見える
見せたくない、と恥ずかしがって欲しいような
それを咎めて、全て見せて欲しいような
芯から冷えるような風が吹いて
頬を凍てつかせるように涙が乾きはじめても
またこぼれる雫で、その肌は乾かない
ねぇ、その涙の理由はなに?
きっと僕じゃないよね
君の涙の理由になることは、一生無いのかな
10/10/2022, 6:44:06 PM