かなみだ

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部屋の片隅で声を殺して泣いた。
私は私自身を殺したくてたまらなかった。
だって、親友に恋に落ちて、しかも私と性別は一緒。こんなのおかしい。
私は何度も自分に言い聞かせた。あの子が…紗夜が好きじゃないって。
でもね、その言い聞かせは私自身に届かなかった。
結局、好きだったみたい。

一線を超えたことをしたかった。
ハグして、キスして、体を重ねる。
こんなことは一生できないのに、こうやって考えてしまう自分がだいっきらいで仕方がない。

もう死んでしまおうか。
死んでしまえば、全てから解放される。もう、何も考えなくていい。
勉強のことも、部活のことも、紗夜のことも。

気づけば窓から光が差し込んでいた。
わたしは、きょ う 、す  べ て からか い ほう さ れるん だ

『部屋の片隅で』

この話は、12月3日投稿の『さよならは 言わないで、』のサイドストーリーとなっております。もしよければ、そちらの方も読んでくださると嬉しいです。

12/7/2022, 1:42:20 PM