散歩をしていたら風のささやきの中に次の季節の気配を感じて、ふと足元を見れば小さな蕾が。まだきつく口を閉じて、寒さに耐えているようだった。
「もう少ししたら暖かくなるからね。咲いたらあなたの写真を一枚撮らせて欲しいな」
私が季節の妖精ではないけど、そんな気がして蕾に告げる。蕾は「わかった」と風に揺られて頷いてくれた。
楽しみと伝えたいことがひとつ、増えた。
手紙に書いて、彼に送ろう。きっと届く頃にはこの花が咲いて、今度は「咲いたよ」って写真を撮って「そちらでは何が咲いていますか?」と聞いてみよう。彼はどんな花の話をしてくれるんだろうか?
まだ凍てつくような風が吹いていますが、小さな春を見つけました。
春とうたうにはちょっと大袈裟かもしれないけど書き出しはこんな感じかな。
次の季節を連想させる、花が描かれた優しい色の便箋を、新しく買いに行かないと。
マフラーを整えて目的のものを探しに雑貨店へと足を向けた。
私がみた景色を『あなたに届けたい』
いつも読んでくれる皆様にたくさんの感謝を
1/30/2023, 10:25:19 PM