お蕎麦はすするもの。
と、言うことで、恋人とテーブルで向かい合わせてずるずるとお蕎麦を食べている。
日本の年の瀬ということで、暖かいお蕎麦を夕飯にしていた。
世の中は年末年始ということで、お休みモードに入っている人々が多いけれど、俺は今日も明日も普通に仕事だった。
せめて年末年始らしくということで恋人が夕飯にお蕎麦を作ってくれた。それが嬉しくて美味しいさに磨きをかけている。
「おいしかった〜、ごちそうさまでした〜!!」
「おそまつさまでしたー!」
作ってくれたから、俺の方が片付けをしようと立ち上がると、彼女が制止する。
「だめです、ゆっくり休んでください!」
そう言われてソファに座らせられる。
夕飯も食べて、ぼんやりとしていると心地よい疲労感が襲ってきて、眠気を誘う。
暖かいお蕎麦は身体を温めてくれるから、より眠気を強める。
ダメだ……。
彼女が近く気配はするけれど、意識は遠のいてしまう。
まだ彼女に伝えてないんだ。
良いお年を……と、来年に希望を願う言葉を……。
おわり
二二九、良いお年を
12/31/2024, 1:59:12 PM