あの子は僕のこと、好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い・・・・・・。
ぷちり、ぷちり、ぷちり、と花びらを毟って地面へ落とす。
もう何度こうして繰り返しただろうか。
僕が座り込む傍らには、雌しべだけになった花の残骸がこんもりと山となって積まれていた。
あの子はまだ僕のことを嫌いなままなのかな。
好きになってくれるなら、いつまでも待つつもりでいるけれど。
ねぇ、ねぇ。
そろそろ答えてはくれないか。
僕がどれだけ待ってるか、この花の残骸の重みを知れば分かるだろ?
そうして僕はうち捨てられた花たちのその下に、埋もれるように横たわっているはずのあの子へ、想いを伝えるべく問い掛けた。
【好き嫌い】
6/12/2023, 11:52:13 PM