秘密の手紙
君への感謝や今までのことを、自分なりの言葉でまっさらな紙に書いてみることにした。
そう思い立ったきっかけがなんだったのかは思い出せない。
もしかしたら、純粋に暇だったとか、何かしらの本で読んだとかそんなくだらないような理由かもしれない。
まあ、それでもなんとなく書いてみれば、思ったよりも君に伝えたいことが沢山あったみたいで。
気づいたら用意していた便箋は全てなくなってしまっていて、残ったのはとても誰にも見せられないような、稚拙な内容の手紙たちだった。
こればかりは、絶対に誰にも見られたくない。
そう思い、手紙は渡すことなく自室の小箱の中にしまい込んでしまった。
せっかく書いたものだったが、正気に戻った途端恥ずかしくなってしまったのだ。仕方のないことだろう。
だけど、もしも君がどうしても読みたいというのなら。
いずれ君に手紙を渡す勇気が出るまで、どうか待っていてほしい。
それまでは、どんなことを書いたのかは楽しみにしておいてくれ。
12/4/2025, 3:43:47 PM