姉とわたしはお母さんのお腹の中からずっと一緒だった。
何もかも一緒だった。立つのも歩くのも喋るのも。
でもやっぱり大きくなるにつれて姉という個人、わたしという個人は違うのだなと感じていた。
姉は静かなところが好き。
わたしは賑やかなところが好き。
何かと周りから比べられ、共通点を見出されては勝手に喜ばれ、相違点を見出されては勝手に納得される。
だからこそ姉は必死に勉強して他の国に留学し、後にその国の民となった。もうわたしと比較されないために。
手紙はすぐに来なくなった。姉は何か一つのことに熱中すると他が疎かになるからきっとそうだと思っていた。
でも、そうじゃなかった。
……同じ空を見上げてるって思ってた。幸せに生きているって思ってた。
わたしとあなたは違うけど、それでもお互いかけがえのない姉妹だったよね。
そう信じているのはわたしだけかもしれないけど……でも、あなたのところに行くまではそう思っていてもいいよね。
11/7/2024, 1:25:46 PM