「星空」「友だちの思い出」(7/5、7/6)
投稿が遅くなってしまいました……(´•ω•`)゜。
つい先日近所の猫さんを怒らせてしまったショックで悲しみに暮れていたのです……。申し訳ない……。
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「星空」
今日は流星群が見られるらしい。おまけに雲ひとつない。
絶好の機会だと思ってベランダから夜空を見上げる。
でも、生憎街明かりがまばゆいからあまり星が見えない。
つまらんなぁ、なんて思いつつ空を眺める。
……あれ、ちょっと星が増えた?
あ、そうか。暗さに目が慣れてきたからそう見えただけか。
そのうち流れ星も見えるかな〜?
しばらく待っていたが、一つも見えない。
もしかして方角を間違えたとか?
……いや、そんなこともないらしい。
う〜ん。やっぱりつまらんなぁ。
「ちょっと、そこのあなた。あなたですよ!」
疲れてんのかな。変な声が聞こえる気がする。
「聞こえてるんでしょ?!」
……え、どこから聞こえてきてるんだ?
「こっち!こっちです!」
上から聞こえてきてる。
こっちとかいわれてもなぁ。というか誰だよ!
「空ですよ!あなたが今見ている星空です!」
え、怖……。
「こっちだっていい気分はしないですよ。さっきからジロジロと、なぜ私を見ているんです?」
「いつもはそんなことしないでしょう?!」
「もしかしてあれですか?星に願いを〜とか、月に願いを〜とかそういうアレですか?」
いや、そういうわけじゃないけど。
「本っ当にあなたたち人間の皆様は!都合が悪いといつもいつも星空を見つめて願い事をするんです!そんなことを言われても私には何にもできないのに!!」
……聞ーちゃいないな。
「私だって!地球から飛んでくる謎の物体がぶつかってきたり!大事にしていた石を勝手に持ち去られたり!!やめてくださーい!ってニューヨーク辺りに願いたいとこですよ!!」
……あー、なんかすまん。
「……で、あなたの願いは?聞くだけでいいんなら聞きますよ。」
いや、願い事じゃなくてだな。
「はい。」
流星群を見たくて空を見てただけで。
「え?」
だから、流れ星が見たかったんだって。
「……あー……。お恥ずかしい。」
「それじゃあ、愚痴を聞いていただいたお詫びをいたしましょうか。」
ん?金持ちにしてくれるとか?
「違いますよ!!」
「流星群が見たいのなら、今よりもあと1〜2時間後の方がよく見えますよ。」
あっ、へ〜。どうも。
「反応薄いですね!」
「虫に刺されないように心配して申し上げたのに!」
「とにかく、私はもう行きますね。それではまた!」
……また、か。
まったく、嵐のような星空だった。
それじゃ、アイスでも食べて流星群を待つかな。
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「友だちの思い出」
これは、私が幼稚園児の時の話です。
あまりしっかりとは覚えていませんが、今思うと不思議というか、本当にあったのかどうかもわからない思い出です。
6月のある日、いつものように幼稚園バスに乗っていると、いつもは停まらないところでバスが停まりました。
あれ?と思っていると、私よりも1つ年下の男の子が乗り込んできて、私の隣に座ったのです。
なんで私の隣に?と少し気になりその子を見ると、名札には「きたかぜ ふう」と書かれていました(当時から本を読むのが好きで、子供にしては珍しく文字が読めたのです)。
「ぼくね、きたかぜ ふう っていうの!よろしくね!」
色白な彼は遠くの街から引っ越してきたといいます。
文字が読める代わりに人と話すのが苦手だったので、私はこくこくと頷くことしかできませんでしたが、話しかけてもらえて嬉しかったのをよく覚えています。
その後も、時々隣に座ってきてはお話をしたり、逆に何も話さず一緒にぼーっと朝日を浴びたりと、幼稚園に着くまでのほほんと過ごしていました。
ですが、いつのまにかふうくんを見かけなくなったのです。
どうしてだろうと思いはしましたが、なんとなく私はふうくんがいなくなったことに納得していました。
どうしてそう思ったのかはわかりませんが、寂しい思いはありつつも仕方がないというか、日が登って沈むような、そういうようなものなんだと受け入れていました。
というよりそもそも、彼についてはとても不思議なことがあるのです。
まず、朝のバス以外の場所で会ったことがないのです。
少人数の幼稚園だったのですぐに会えるはずなのに、帰りのバスでだって会えるはずなのに。
それから、ふうくんが乗り込んでくる、バスの停まる場所が変だったのです。
私が乗る場所よりも少し前の場所というか、帰る時に通り過ぎる場所から乗り込んでいたような気がするのです。
果たして、ふうくんは本当にいたのでしょうか。
これが私の、不思議な友だちの思い出です。
7/7/2024, 7:00:57 AM