山の中のキャンプ場。周囲に大きな灯りのないここでは、星がよく見える。今日は新月で、月明かりもなく、特によく見えた。満天の星空だ。無数に散りばめられ闇を彩る星々たちは、美しすぎて、畏怖すら感じさせる。両腕を広げて、その光を一身に受けた。星空に吸い込まれる。光の粒のすき間の闇へと、落ちていく。見上げているのに、そう錯覚した。落ちていく、落ちていく、落ちていく――。自分が宇宙の一部であることを強く感じ、心が高揚した。
11/24/2024, 7:13:19 AM