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・特別な夜

今夜すべての不思議が星屑となって、雨音のように足音を響かせ舞い降りてきた。
屋根を打つ小石はいつの間にかさざめく笑い声に変わり、ちかちかと瞬いていたライトの代わりに月光がその影を浮かび上がらせる。
窓の桟についた手に落ちる氷は冷たく弾け飛び、まるで宝石のように踊りながら輝きだす。
肺を刺す冷たさすらもメロディのようだった。見上げた先と見下ろした先で、祝福は静寂の中に、小さな世界を築いていた。

1/21/2024, 2:13:30 PM