太陽
小さい子供は、禁止されるほど
それを実行したくなる。
必ずそうとは言い切れないが、
私はそんな部分も持ち合わせていた子供だった。
自分にしか害がなければ実行する。
そうでなければしない。
例えば色んな調味料(そうでないかもしれないのも含む)
を一滴ずつ混ぜたものはどんな味?
と疑問を持てば、
するなと言われても実行した。
(味は……不味い。)
だから、太陽を直接見るなと言われたけど見たくなった。
どんな、見た目なんだろう?
虫眼鏡は本当に失明して迷惑をかけるからしなかった。
でも、ただ見るくらいなら、一瞬なら大丈夫なはず。
偶然見てしまったくらいなら大丈夫。
わっ、眩しい!と目を瞑る人はいるから。
私は実行した。
眩しすぎて涙が出た。
しばらく目が変だった。
しばらくすると戻ったけど。
その時の太陽は絵本で見た赤やオレンジではなく、
丸のまわりに線があるわけでもなく、
ただ、限りなく白くて、端は虹色にも見える丸い太陽だった。
今では普通だが、絵本の挿絵と違う!
という衝撃は今でも覚えてるほどだ。
とりあえず幼き私は、納得したのか
それからはわざと太陽をみることはしなかった。
たまに、あの白さが見たくなることはあるが
目が痛くなるのでしない。
8/6/2024, 10:52:56 AM