高校の放課後
三階の校舎の窓越しから彼女を眺めてた
どうかこの想いが貴方に伝わりますように
密かな片想い
いま思うと想いが伝わって何が変わると言う訳ではないが、あの当時はその密かな自分だけの想いが何よりも神聖で崇高な事に思えた。
いつか二人で帰れたら、なんて人生は素晴らしいものになるんだろう。
そんな想いで眺めてた
その刹那 あの人がふと窓越しの私を見つけて
目が合った
その全てを見透かした眼差しに私は畏れ慄き
さっと身を隠した
私の妄想が全てがばれてしまったのだ
あぁ 随分と時が経ったがあの人の事は今でも思い出す。
いつも唐突にあの人が夢に出てくるからだ。
その後、色んな女性と知り合って結婚もしたが
今でもあの人の夢をみる
いつもこれからの二人の未来の物語だ
その夢を憶えている日はなぜだかいつも泣きそうになる
そうだ
あの時からだ
そしてこれからも
私の罪の全てを見透かしたあの目に私はこれから一生逃れることはできない
7/2/2023, 12:12:15 PM