秘密の場所

それは、誰にも知られていない森の中の小さな池だった。アルはその場所を見つけた時、何か特別なことが起こる予感がした。池の水は透き通り、底まで見通せるほど美しいが、どこか神秘的で、足を踏み入れるのをためらわせるような雰囲気が漂っていた。

ある日、アルはその池のほとりで古びた本を見つけた。ページが風でひらひらとめくれ、そこに書かれていた言葉は一言だった。

「ここが君の秘密の場所。」

アルはその瞬間、池の水面がゆらめき、何かが目の前に現れるのを感じた。次の瞬間、気がつくと彼は過去の自分に戻っていた。すべての悩み、心配事が消え、ただ静かな池のそばで過ごす時間が流れていた。

その場所は、ただの池ではなく、過去と未来が交差する秘密の扉だったのだ。

アルは気づいた。秘密の場所は、時間を超えて自分を癒やすための場所だったのだと。

しかし、その場所は二度と他人に見せてはいけない。秘密が秘密である限り、そこに隠された力が保たれるからだ。

3/8/2025, 10:59:21 AM