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ある夏の夕方六時。
黄昏の中涙を流す。
あなたは自転車事故で居なくなってしまったのに。
もうここには誰もいないのに。
私は、それに気がつけず立ちすくんでいた。
だって、何があっても「また会おうな」って言って一緒に居てくれたあなただ。
こんなことで、こんなことで居なくなるはずがない。
そう信じることしか私には出来ない。
いや、本当はわかっているのかもしれない。
居なくなってもう会えないことも、全部。
それでも⋯
「また会いましょう」
あなたがどこかに居るのなら、この言葉くらいは聞いてくれるだろう。

11/13/2024, 5:24:40 PM