多田野一人

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夜明け前
…夢か、ふっと溜息をついた。枕元の時計を見ると、5時前だった…ついこの間までは、カーテンの隙間から、明るくなりかけていたのに、まだ暗いままだ。直前迄見ていたのは、君と初めて出逢った日のこと…所々違ったけれど、慥かにあの日の出来事だった…真っ青な空と、風に揺れる青葉、そして、白い帽子から溢れる君の長い髪…憶い出して居ると、目頭が熱くなってきた…

9/13/2023, 2:51:21 PM