るに

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目に見えないものが
この世には存在する。
電子マネーもそうだし、
心のキズとやらもそう。
私はそんな
目に見えないものを偏愛している。
実体がないというのが
たまらなく愛おしいのだ。
けどこれは誰にも言えない秘密。
secret loveなんてキザな言葉でも
使っておこう。
音色、言葉、風。
全部を愛していたら
もちろん疲れてくる。
それに人にバレたらあまり良くない。
そこで私は
1つの物だけを愛そうと思った。
私は髪の毛を愛した。
髪の毛に実体はあるけれど
細すぎてこれは無いと言える気がした。
少し前かがみになった時に
肩から落ちてくる髪、
風に吹かれ後ろへなびく髪、
くしで解かされサラサラになった髪。
どれも可愛いと思えるし
ずっと触って痛いし
ずっと見ていたい。
自分の身体の1部をこんなにも好けるなんて
私も「深海のクジラ」に乗ってから
変わったのかなって、
なんとなく感じていた。
"Good Midnight!"
何かを無償に愛したい。
そんな気持ちで乗った未来行きの船、
「深海のクジラ」。
これからもっともっと
私は変わって
何かを好いていくだろう。

9/3/2025, 3:56:21 PM