母は私を心底憎んでいた。「何だか猿みたい」弟が産まれたとき、4歳の私が呟いた言葉。その言葉に母は激昂した。「お前なんかもっと醜かった」その時から、母は鬼になった。鬼は私を下女と呼び、すぐに殴った。弟が欲しがれば、私の物を取り上げた。お弁当も弟だけ。弁当を忘れたと言って家に戻ると、一粒のご飯も残っていない。寒い夜に外に放り出された。月が出ていた。その夜から、私は涙を忘れた。
3/7/2023, 11:21:57 AM