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 溢れた星を一つ一つ拾い集めた。

 拾って、入れて。

 拾って、入れて。


 やがて籠いっぱいになって溢れ落ちる。

 それもまた拾い集めて、でも溢れ落ちて。


 なんでこんなことやっているんだろう。

 途方もない繰り返しにやるせなくなって。

 星の輝きが酷く鈍くて。

 もうこんなことやめようと、星を手放したら

 君が拾って渡してくれた。


 そうだった。

 拾い集めているうちに

 僕の大切なものになったのだ。


 もう落とさないように、丁寧に籠へ入れていく。

 やがて籠の中は他の星たちに負けないくらい

 大きな輝きを放った。




『星が溢れる』

3/16/2024, 2:45:59 AM