「あそこの……あの人、子供っぽくない?」
「わかる。あんな美人に擦り寄るクセに、やることはただ話して引っ付いて…ガキの交流かよ」
通りすがりで見てるだけの人間が、私の友達の悪口を言っている。友達は聞こえてる筈なのに、何でも無いように…いつもと変わらない態度で接してくる。
試しに聞いてみる。
「悪口、嫌じゃないの?」
「んー……そこまで。テメェ等何にも知らねぇじゃんって心の中で言うだけで”いや”が消えるから」
「そうなんだ」
ふふ、君は強いなぁ。
「⸺さん、そろそろお迎えの時間じゃないですか?」
え、あぁ…もうこんな時間。もう少し遊んでいたかったけど、お迎えに行かないと泣かれちゃうもんね。
「そうだね、私の可愛い可愛い長女ちゃんを迎えに行ってあげないと、泣かれちゃうかもしれないし。今日は買い物に付き合ってくれてありがとね、⸺さん!」
「こっちこそありがとう、私の天使ちゃん!」
天使って……私の本性、見抜いてたりするのかな。
私が、人間の革を被った異形の天使だってこと。
【新しい友達、天使ちゃん!】
10/13/2024, 1:40:02 PM