『星に願って』
灯りひとつ無い寒空の下。
丘のてっぺんで寝転がって見上げると、
夜の海を照らすみっつの二等星。
オリオンが大きな腕を振り上げて、獲物を狙っている。
広大な星空の眺めは、街の下からじゃ絶対に拝めない。
今だけは、私だけのもの。
オリオンは一体、何を狙っているのだろうか。
きっと、あの輝くふたつの一等星たちには、
オリオンの獲物が分かっているのだろう。
私だって知っている。
空の星に願っても、何も変わらない。
願うだけじゃ、何も変わらない。
だけど、それで十分なのかもしれない。
いつか私もあの場所で、
オリオンと共に狩りに出かけることができるのだろうか。
2/10/2025, 12:51:25 PM