桜は散る
梅はこぼれる
椿は落ちる
菊は舞う
牡丹は崩れる
紫陽花はしがみつく
星は流れる
題 星になる
それぞれの、美しい死に方の話である。
死に方は生き方でもある。
花には、枯れ方ごとに
ふさわしい日本語が与えられてきた。
散る、こぼれる、落ちる、舞う、崩れる、しがみつく。
それらは私が考えた言葉ではない。
日本語の中に、昔から置かれていた呼び名を
標本のように並べただけだ。
死ぬと星になる、と言われる。
けれど花は、枯れても終わらない。
土に還り、また花になる。
本来、死は停滞しない。
星も流れる。
星ですら、留まりはしない。
では、ひとはどうか。
ひとも他者のなかにあって終わらない。
詩にあとがきを載せるのはどうかと思ったのですが、
こういった美しい日本語の継承者を増やしたくて
今回、書かせていただきました。
12/14/2025, 11:07:41 AM