"あなたは誰"車窓に映る自分を見て、すぐに視線を逸らす。押し込めた色が溢れて無様に顔を塗り潰す、のっぺらぼうの自分。あぁ、本当に気持ち悪い。こんな自分になりたかったわけじゃない。けれど、こんな自分にしかなれなかった。物語の主人公だとか、英雄だとか、そんな大層なものじゃなくていい。それでも自らを削り落とす過酷の中で、誰かのために微笑えるような誰かのしあわせを願えるようなそんな誰かさんになってみたかったなぁ。
2/19/2025, 2:02:21 PM