雷鳥໒꒱·̩͙. ゚

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―沈む夕日―

濃い藍に飲み込まれるように
沈む夕日と相対的に
夜がどんどん近づいてくる

どれだけ西に逃げたとしても
いずれは追いつかれてしまう

追いつかれると私は
空気に押しつぶされてしまう

その空気の呼び名は

孤独感だったり
喪失感だったり
虚無感だったり

劣等感だったり
罪悪感だったり
焦燥感だったり

日や時期によって色々

そしてそいつらが
私を殺しにかかってくるのは
決まって夜
月が顔を出す頃

布団を頭から被っても
いくら堅く目を瞑っても
そいつらは私をボロボロにする

ようやく眠りにつけても
そうあまり時間の経たないうちに
そいつらがテーマの悪夢を見て
夢の山場を迎える直前に目覚める
言うまでもなく最悪な目覚め

それが1晩のうちに何度も
だからもう数年前から
十分な睡眠を取っていない

だから私は沈む夕日に祈る
どうかまだ私の上で輝いていてください、と
神頼みしかしない私の祈りなど
叶うはずもなく
だから今日も
沈みゆく夕日をじっと見つめる
私は夜が嫌いだ

4/7/2023, 1:59:42 PM