あの虹の袂に行けば、宝があるという。
今日は時間もあるし
ちょっと虹を追いかけてみようか。
そんな軽い気持ちで車を走らせた。
「せっかくの機会だ、消えてくれるなよ。」
虹の袂を目指し、しばらく走らせた車で
辿り着いた時には虹はすっかり消えていて。
ああ、間に合わなかった。
この歳になってそんな少年みたいなこと
思うんだなとなんだか笑えてくる。
今まですっかり忘れていた
あの青春をもう一度味わった気がして。
大人になって遠のいていた楽しさが
また戻ってきたようだ。
くすっと青い空に笑って見せれば。
宝は見当たらなかったけど
あの頃と今を繋いだ虹の架け橋は
とても綺麗だと思った。
9/21/2025, 3:15:21 PM