紅の記憶
私はすぐ怒る。
誰にでもなく決まってある人だけに瞬間湯沸器となる。
何故かイラッとするスイッチを彼だけが持っていてちょこちょこ押す。
怒鳴られる本人も嫌だろうが、周りの人は何事?と驚き私を見る。
悪いのは怒りキツイ言葉を飛ばす私と周りの視線が教える。
小さい頃、同じ様な空気感に何度も出会った。
やはり悪いのは母親でかーっとなって大声をあげていた。
たぶんその時もスイッチを何度も押していたのは父親だったんだろう。
怒りを抑え自分を抑え何も言い返さない人間だったら、母親は心の病になっていただろう。
言いたいことを言った後は引きずらず明るく過ごしていたように思う。
後半何度か巻き込まれ車で駆けつけ
仲裁したことがある。
少しずつ自分も似てきたと自覚するようになり、母親の血がそうさせるのだと思ったものだ。
鮮やかな激昂の紅の記憶は私から娘に繋がって永遠なのだろうか?
11/22/2025, 12:34:55 PM