宵街

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 ピアニストになる!なんて夢を語っていた手先が不器用な幼馴染。和音を奏でるのが苦手だとか、それよりも楽譜や記号が読めないとか、躓くことがとにかく多かった。

 そんな子が、今やテレビの向こう側に立ち、世界中の人々を魅了している。あんなにそばにいたのに、今では簡単に触れられない場所に行ってしまった。

 今でも君の奏でる音楽は、とっても下手くそで泣いていたあの頃と変わらずにきれいなんだ。

 テレビを挟んだ向こう側で、僕はいつまでも君の音楽とともに応援し続けているから、忘れないでね。

29.『君の奏でる音楽』

8/12/2023, 3:03:51 PM