尾崎豊のForget-me-notという歌があって、その歌詞に勿忘草がでてくるのだが、悲しみとともにその歌はあって、たたずむ彼の後ろ姿や、愛の切なさに、私たちは涙を流した。
二人、一緒に生きて行けたらいいねって、二人は頬杖を着いて考えたよ。
愛っていうものに貴賎はなくて、それで、二人の姿かたちなんてどうでもよかったんだ。
二人には、子供が三人いて、皆それぞれ幸せになって欲しいと、二人は真剣に考えていた。
「ねぇ君、このことは秘密にしておいてね。これは僕と君だけの秘密」
彼女は耳を近づけた。
それだけの一日だった。二人は初めて会った日のことを思い出していたよ。
彼女は小さな勿忘草で、彼のものに当てはめてしまいたかったけれど、彼女はそれにはまらないぐらいの、形のない姿をしていた。
だから、彼は一つだけ彼女に口付けして、
「ありがとう」
と、心を込めて言った。
2/2/2024, 10:29:19 AM